ムーブメント起こした『LARME』はジャンルじゃなくてまじで思想だと思う(2)
なぜLARMEは"ムーブメント"なのか
LRAMEは単なる雑誌でも、ファッションの派閥でもなく、もはや社会運動の一つなんだ(と信じきっている)。LARMEは一つの思想である。
甘くてかわいい。
アートやカルチャーが好き。
一人が楽しい。
友達が大事。
夢中になれる趣味がある。
悲しいことが起きたら目を閉じていたい。
女の子が大好き。
カレピッピの有無はあまり気にしない。
こういう思想が如実にわかるのは、前回書いたコピーと、ファッション誌でおなじみの「着まわし企画」だ。
着まわし企画とは、いくつかの決まったファッションアイテムだけで、1ヶ月とか2週間のコーディネートを物語形式で紹介する定番企画である。着まわしは、読者が "実践"するものなので、一緒に展開する物語は”共感”したり真似しやすいものでなくてはならない。
かつて赤文字系と呼ばれていたファッション誌では、恋愛を中心にこの物語が展開していくことが普通だった。例えば、同じサークルのケンジ先輩と出会った日、初デートの日、友達とカフェで恋話をする日、3回目のデートで告白される日のコーディネートが紹介されたりする(最近は『ViVi』とか『JJ』でもこの傾向がちょっと薄まってきていて、恋愛にプラスして遊びと仕事に夢中になる姿が描かれていたりする)。
LARMEの着まわし企画には、恋愛の要素が存在しない。覚えているものだと、夢を追うために留学する西もなかちゃんが、そのことを親友の黒瀧まりあちゃんと中村里砂ちゃんに打ち明けたり打ち明けなかったりでわちゃわちゃする話とか(曖昧)。たしかその企画では、黒瀧まりあちゃんに広告代理店の彼氏が存在するっていうプロフィールがあったはずなんだけど、物語には一切絡んでこなかったように覚えている。ちょっとした遊び心だったのかな。
そんなLARMEにも、実は最新号で「男」が登場した。
クマの着ぐるみで表象されていたので、なんかもう全力の抵抗を感じた。実はLARMEにはどんどん人が増えていて(奥付参照)、編集長の思想が届かない「普通の雑誌」みたいな企画もちらほら出始めている。
ムックもグッズもばんばん出るよ〜
なんで隔月誌なのにそんなに人手が必要なんだろうって、ゆとりの学生だから考えてしまって、もちろんあれだけこだわった雑誌を作ること自体が大きな労力を要するものだというのもわかるんだけれど、それ以外にやることが多いのだとも思う。
かわいい。
LARMEはコラボアイテムをよくお造りになられている。読者の願望や欲望を肯定してくれて、生き方自体を導いてくれる雑誌だから、LARMEの名前が付いているアイテムはそれだけで「自分のために作られたもの」であるように思えてくる。
そしてなによりも振袖ムック。
一生に一度の晴れ着だかなんだか知らないけれど、そういうよくわからない価値観とかルールに縛られて私の気持ちが傷つけられそうなときこそ、LARMEの世界に浸りたくなるんだよね。LARMEが私を守ってくれる気がする。
今日はこんなかんじ。明日は祝日。