いつだって終わりを考えてるから、卒業ソングが好きじゃない。

大学4年の春はエモすぎる。

 

時間はどんどん過ぎていくし、未来が近づく一方で今はどんどん離れて行く。その流れは止められないし、止めようとも思わないけれども、今しか感じられないこのセンチメンタリズムは全力で堪能したい。

 

そんなこんなでAKB48の卒業ソングを聞いてみた。他の曲があるのも知ってるけど、春キャンのCMだったこれを選んだ。


【MV】GIVE ME FIVE ! / AKB48[公式]

 

なんというか、世界観が週刊少年ジャンプというか、中学生男子だ。
永遠の友情なんて、今どき誰も信じていないと思う。「一生の親友」なんてよほど嘘が上手いか能天気な人を除いたら、誰も誰にも言えないと思う。青春には終わりがある。誰だって大人になるし、どんなにごまかそうとしても年は変わらない。卒業は必ず来ることを、私たちは知っている。

 

ちなみにヨレたカットソー着てる系の人たちの卒業ソングはもっと苦手というか、理解できない。リンク貼るのも憚られるレベルで共感できない。「一緒に笑って泣いて感謝感謝これからの道夢夢LOVE友情!!」みたいな世界、実在するんでしょうか。するんでしょうね、どこかには。残念ながらそういうのを信じ込める宗教には入信できなかった。

 

だって今の世の中、同じ学校を出た人たちでも生き方はぜんぜん違う。選択の過程で、話や価値観が合わなくなって自然消滅した友情の話を、痛いほど目にしてきた(「話」を「目」にするっていう点でソースはお察し系です)。

 

 


【MV】前しか向かねえ / AKB48[公式]


こっちはまだちょっと理解できる。「終わってしまった青春」の尊さ。一緒に過ごした友達と、もう二度と会わない、会えないかもしれないことはわかっているけれども、その時間があったから一人でも立っていられる。恥ずかしい泣き顔は見せたくない。

クールなのかアツいのかよくわからない姿勢だと思う。未来予測は冷静なのに、隣にいる人への信頼とプライドは暑苦しいくらいだ。

 

 

一緒に学生時代を過ごしてきた人たちは、私が尊敬している人たちであって、実際に顔をあわせる機会はほとんどなくなるとしても、その人たちに顔向けできないような生き方は絶対にしたくないと思う。

 

 

 

10年後どこで何してるかわからない、あなたとどこかですれ違うかもしれないけど

街でじゃれてる制服を見るたび、あなたとわたしを思い出すのよ

 

…みたいな乃木坂ちゃんの卒業ソングはまだですか。